父と年賀状と人生の残り時間
毎年、これくらいの頃に、来年の年賀状なしですよ、との親戚の訃報のお知らせが届く。
今年もチラホラ届き始めてる。
それを見て、父や母の人生の残り時間を数える自分がいる。
あとどれくらい一緒に過ごせるのかな?
いつまでこの変わらない日常は続くのかな?
以前なら、鬱陶しいくらいに感じていた関係性も、やんわりと薄れて
出来るだけ長く続きますように、と願う自分がいる
父は4年前、腰や股関節を痛めて、動けなくなるような体調に陥った
幸い、私が整体をして、しばらくしたら、元通りの出歩ける、庭仕事もやれる身体に戻れた
でも、一時期は、本気で杖を買おうとしていたくらい、二本足で自由に歩くことがおぼつかなくなったのだ。
私が整体を学んでいて本当に良かったと思う
だって、この父や母の思考上、整形外科には行っても、整体に行こう、なんて頭はまるでなかったろうから。
仮に行こうにも、どこへいったらいいのか、判断も難しく、結局は、年だから仕方ないよね、と、不自由になった身体を受け入れて、残りの人生を過ごすことになったかもしれない
そうしたら、多分、父は出歩く事もやめてしまい、足腰はもっと弱り、衰え始めている記憶力はさらに低下し、今頃は認知症の世界に足を踏み入れていたかもしれない
そしたら、今日はカレーが食べたいな、なんていって、こんなふうに夕食も穏やかに食べていられなかったかもしれないのだ
あなたのご両親はご健在でしょうか?
後期高齢者を超えた、私の両親よりもご高齢の方もいらっしゃるかもしれません
こういった世代の方々は、自分の体を労る事がとても不慣れなようです。
年齢と共に増してゆく痛みや辛さを受け入れ、不自由さを我慢して暮らされている方がとても多い。
整体などで、体をケアする事をもったいない!とすら思われている方々も多いように見受けられます。
でも、本当は全く逆。
身体をケアしないでいる方が、かなり時間も金銭もそして、何より、家族への心理的、経済的負担が増えてしまうリスクをはらんでいることに、気付かれていないのです。
私の場合、もし、父が自由に動けなくなり、認知症になった場合、まずは家族での介護の必要性が生まれるのです。
日本では、基本、家族がいれば家族が主に介護や介助を担い、ランク判定により、保険での介護サービスがなにがしか使えるようになります。
が。
それは、微々たるものです。
あなたがもし、仕事をしていて、同時に介護が必要な親を抱えたら、どうされますか?
中には、仕事を辞める羽目になる方もいる
そうなったら、もうあなたの人生はめちゃくちゃ変わりますよね。
だから、そうならないために、あなたのご両親がお元気なうちに、身体のケアを定期的に受ける習慣を、あなたが勧めてあげてほしいのです。
孫や息子娘たちが、親の介護に縛られて夢や望みを断たれてしまう事ほど、親にとって無念な事はないと思うのです。
そして、親には、自由と尊厳を保ちながら、人生を楽しく全うしてもらいたいと願うのです。